62歳からの弓道始め

小学生のころ見た弓道の練習風景が自分の原風景となって甦ってくる。そこで、退職を機に、杉並弓道連合の「弓道講習会 初心初級コース」に参加することにした。講習会の様子と個人的な考察を書いたものである。

講習会 5回目

主な内容

 巻藁での立射の作法

  足を閉じた執り弓(とりゆみ)の姿勢で巻藁に一礼(揖(ゆう))する。 巻藁が正面の向きである。

  左足 小幅で1歩、つぎに、右足 小幅で1歩、  

  射位線が中心となるように。体を回転させながら、足踏みを行う。

  両足の親指の線が巻藁の真ん中に向くようにする。

 

 

以下は個人的な考察です。

赤字は本日追記したものです。
足踏み
 NHKのラジオ体操のはじめの言葉「背筋を伸ばした良い姿勢」とする。

 体にエネルギーが溜まりやすいように、呼吸をゆっくりとし高める。

 射位の線を中心線として、左足を半分、右足を半分ずつ開く。

 両足の親指の線が、的を向く様にする。

 開くときに親指をあてるのが作法のようだ。角度は60度が目安らしい。

 指の第2から第3関節を腰にあてる。 腰にあてた状態で、弓を持つ手を緩めると自然に弦が下を向く。

 

胴造り
 弓は、両手を使って、肩の高さでキャッチ。
 矢は左手の指に挟んで、右手の2指で優しく押し込む。

 はじめに、矢の位置を弓の握り(持つ部分)とその上に巻いた籐との境に来るように指を調整する。この時、手の内はまだ整っていない。

 
 弦に矢を固定するときに、羽の向きに注意。 今回は、矢に刻印してある番号が見える方向と云われた。

  この段階ではまだ矢は左手の人差し指の下にあり、矢を固定している。
 上下に矢の付け根と、左右に矢の状態を目視チェックする。 もうひとつ右手を付け根に添える動作があったが不明。
 顔の正面に弓があるように。
 ◎手先を体から少し離した位置にした方が、左右手の内が自然に持ちやすくなる。

 

弓構え
 弦を右手をかけ少し引きながら固定する。(取り懸け)
 ◎右手の親指はカケの外側につける。これは、弦を離すとき、はねやすくするためである。

 

 カケには、弦を固定する箇所がある(親指の付け根あたり)その場所に、弦を固定する。弓を引いている最中も、弦の固定が外れていないか感覚でチェックする。もし、途中で外れたら、弓構えからやり直しになる。

◎右手の手首はフリーにして、カケの中の弦の固定が合うように、手首を傾かせていく。

 

 射るときに、弦とカケが擦れ合わないように、一瞬にして離す(はねる)。
 実際には、弦は固いカケで固定することになる。グローブを使った練習とは違いがある。 はじめカケは固いが使っていくうちに馴染むみたい(馴染んでほしい)。練習用のカケは本物より柔らかくできているそうだ。
 

 右側の手のカケで矢を固定し、矢が人差し指と親指の上になるように左手は置き換える(手の内を整える)。
 弓は持ち手上から1㎝ぐらい下をもつらしい。
 左手の親指は曲げて押し込むのではなく、平な蓋をする感じ。親指のイメージとしては、手をひらいた状態で弓をもつ感じ。手と弓で十文字の形ができる。
 弓が回転できるように、卵がつぶれないように緩くもつ。

 自分はまだ固めに握っているらしく、他の指の指先も小指の位置に合わせるぐらい浅くと云われた。

 会のときは、手腕はまっすぐにして、弓の力をまっすぐに支えること。

  
 
引き分け

 弓の姿勢を垂直に直して、上に上げて、引きはじめるとき、右手の位置は左側に引きずられないで動かさない。
 

大三以降は手の内は変えない。

 

引き分けと会
 ◎腕と背中の筋肉を伸ばす。胸の筋肉を使って弓を両側に開くイメージではない。
 腕と背中の筋肉を伸ばした方が、肩の位置が自然と決まる感じがする。単に腕だけだと、肩が上がってしまう。

 


 ここで、バッテリ充電のため充電台にのせたスマホのごとく、体の形はそのままの状態で静止し、体にエネルギーが少し蓄まるまで待つ。

 

残心
 エネルギー充電後、一気に放す(飛ばす)ので、体の形はそのまま自然と(放電)停止した状態になる。

 

カケの扱い方

①無理に扱うと傷みやすいので、丁寧に扱う。

②固い部分をもつ。

③道具を着けたり外したりするときは、着座してで行う。

④カケの長い帯は、最後、少し緩めに巻いて、端を中に通して、再度、帯を締めて固定する。

 

矢拾い
①的場側からではなく、手前側から順番に拾っていく。
②拾ったあと、矢のお掃除をして、矢先を下にして手の平につけて持ち帰る。

③場内では走らない。安全優先で急がない。


巻藁
①巻藁の矢には羽がない。 通常品は、飛行安定用に、お尻の方に上左右の3方向に羽がついている。
②刺さった矢を取り出すときは、左手で弓で巻藁が動かないように押さえながら、右手で3回に分けて徐々に引き抜いていく。

 

追記

物見のときに、首の姿勢で注意された。

・まっすぐ正面を向くこと。

・首を後ろに傾けないこと。(胸を張らない。)